お金を借りて自己破産してしまうリスク

自己破産を知る事もお金を借りる時に大事なこと

 

自己破産経験があるライターが自己破産のリスク、自己破産にならない考え方についてお伝えします。この記事は法人経営者が自己破産したケース、個人が個人負債で自己破産したケースと2人の経験者によるライティングになりますので自己破産の現実について知りたい方向けに公開しています。

自己破産をしないためには自己破産になるにはどういう状況なのかを知っておく事は役に立つかもしれません。そして自己破産がどうしても受け入れられなくて間違った選択をしてしまう人もいるかもしれません。そうした間違った判断をする前に自己破産について知っておいてほしいと考えています。

自己破産は決して安易に実行しようとするものではないですが、明らかに支払いができず放置してしまうことで更に問題が大きくなり、関わる全ての損害が広がる事を防ぐ効果も無いとは言えません。自己破産について少しでも意識して借り入れをすることが大事です。ここでは自己破産にならないためにはどうすれば良いかを知って頂けます。

 

自己破産になってしまうケースは100%返済が出来なくなった時

自己破産になってしまう原因について

 

自己破産に至らないために多くの債務者は努力をします。当初は返済が苦しくても身の回りのものを売却したり、現金を借りられるなら借りて返済をしようとするものです。

返済をしている間は延滞になっても自己破産にはすぐには至りません。多くの金融会社では支払いが出来なくなっても連絡をすれば数日、数週間は支払いを待ってくれます。

この間になんとか支払いができるようにお金を作る事ができればピンチを脱することができます。本来なら支払いは1日でも遅れてしまうのは信用を無くすものなので好ましくはないですが、支払いが遅れたとしても金融会社が定める期日までに支払うことができれば自己破産することはないです。

 

支払いをしたくても出来ない状況になってしまった時が来たら

 

自己破産=支払いが出来なくなった時なので、支払いが出来なくなる前に対策しておかないといけないということも言えます。自己破産しなければいけない状況なのかの確認、自己破産するための準備、自己破産に必要なお金を用意できるかなどを含めた準備です。

支払いが出来なくなったら、最初に行う事と言えばまずはお金を借りている会社に連絡をすることになります。現実的に一切支払いをすることはできない状況になっていたら、弁護士に相談するところからです。

支払いができる可能性があれば借りている会社に連絡、100%頑張りきって支払う事が完全にできないなら弁護士に相談すると自己破産の準備がはじまります。

 

日本弁護士会のホームページで弁護士探し
日本弁護士会の説明
©日本弁護士会

 

全国に弁護士相談が出来る場所が多くあります。日本弁護士会さんのホームページでは全国の弁護士を探せる情報が多く掲載されています(日本弁護士会ホームページ

 

日本司法支援センターで弁護士探し
法テラスの解説
©法テラス

 

弁護士探しは一本化されていない事で簡単に探しにくい問題を解決するのが日本司法支援センター、いわゆる法テラスです。私も自己破産前に弁護士を探そうとしましたが、弁護士事務所に出向いても門前払いだったり、予約が無いからと断られたりしましたが、法テラスを使う事で弁護士数名と面談が出来て弁護士を選ぶことができました。

法テラスは借金問題だけを扱うわけではなく離婚問題など生活の中で起こる全ての法的相談をする窓口になっています。どこに行けば良いか迷ったら法テラスを利用するのが良いかもしれません。

 

法人経営者の自己破産と個人の借金による自己破産

個人と法人の自己破産

 

ライターAの場合は比較的少額の借入金総額(500万円程度)での個人破産、ライターBの場合は法人名義による負債がメインで3000万円程度の破産になったので、ライターAは管財人が付くことは無く最終的に弁護士費用等は数万円で済みましたが、ライターBのほうは弁護士費用、管財人費用等を含めると100万円台の費用を要しました。

自己破産をする時点で既に資産等はほぼなく、更に差し押さえをされた上に隠し財産もしなかったことで、ライターBはどうしても現金100万円以上用意しなければならず、分割も法人の為一切受けてもらえなかったことで親族に用意してもらうしかなかったです。

このように自己破産をするときには個別にかかる費用が変わってくるのでまずは弁護士に相談する必要があります。一切お金が無い場合には個人だと分割で払える事も多いので、現金が用意できなくても相談をすることが先決です。個別にかかる代金は専門サイトが多くあるので現実的に自己破産を決めたら検索すれば情報が得られますがあくまで目安としたほうが良いです。

実際にはほとんどお金がかからなかったり、法人だと想像するより多く必要としたり内容によってかなりバラつきがあります。資産があるようなときには管財人が入るので内容も複雑になることもあります。

 

最もダメなのは自己破産もせず支払いもせず逃げること

 

自己破産をするときは支払いできなくなって絶対に完済が不可能となった時です。これは弁護士がそう認めた、裁判所が認めたら認定されて確定されます。なので支払いが出来るなら返済をすべきです。しかし明らかに返済ができない、返済するために精神的に限界だとか肉体的にも追い詰められて絶対に無理となったら自己破産を決断したほうが良いです。

逆に最悪な行動は逃げる事です。逃げて支払いから逃れようとすればお金を貸している会社が困ります。自己破産をすることが決まったら、お金を貸している会社はお金を貸す時に加入している返済不能になったら弁済する(代わりにいくらかを返済してくれる保証会社)保証会社から代わりにお金を返してもられるのに、借りた人が行方をくらませたら、それがすぐにできません。

もしお金がどうしても返せないなら、自己破産、債務整理など法的に用意されている仕組みを使って処理することが大事になってきます。返せないから逃げるのと、返せないから法的に処理するのは全く意味合いが違ってきます。借りている以上最後まで処理をしっかりするようにしないとダメってことですね。

 

自己破産をする行動をしてからの数年は厳しいけれど

 

まず自己破産に関してネガティブなイメージを持っている人が多いのは当然で、実際のところ保証会社が弁済(借入時に保証会社に保証金が払われている)したとしても、多額の借り入れがあると中には弁済したくても出来ない業者もあるかもしれません。

特に法人経営者が保証人等で個人も自己破産するようなケースだと、全ての取引先に対して満足のいくような弁済が出来ない事が多いものです。法人破産の場合は対法人であることも多く、個人に対しての損害が少ないかもしれないですがそれでも取引先にダメージを与える事は多いです。

なので自己破産は誰かに対して返済が出来ない事もあるものです。自己破産は人に迷惑をかける事が多いのは事実です。自己破産をすると社会生活で不利になる期間もあるし、一定期間を過ぎてもクレジットカードが発行されにくかったりなどリスクはあります。

自己破産をした記録は官報に掲載されて生涯残るでしょう。しかし自己破産をするのは多くが返済できなかった事実があるので仕方ありません。自己破産をしないと生活が立ちいかない、何もできない状況から数年がんばって立ち直れば、それから恩返しをするとか社会貢献をして還元できます。

決して選んではいけないのが、逃げてしまって負債をそのまま放置すること(貸し付けた業者が保証会社から弁済を受けにくい、管財人を入れて資産を現金化して返済にあてにくい)、命を絶とうとする事です。こうした選択は決して正しくは無く、失敗してもやり直すほうを選択すべきでしょう。

 

カードローン、キャッシングを正しく利用すれば自己破産は無い

カードローンを正しく使う

 

カードローン、キャッシングを使って自己破産する比率は高くはありません。自己破産に至るには多数が複数の会社に借りて返済することが出来なくなって破産しています。なので借りる前から返済が問題なく出来るかどうかを考えておけば個人の借り入れで自己破産に直結することはまずないです。

法人を経営していたり、多額の事業資金を借りて経営者が保証人になっているようなケースだと、予測しきれない事態が起こって個人保証人として対応できない事態になる可能性はゼロにはしにくいですが、個人がカードローン、キャッシングで借入をするときには毎月の返済額、借り入れる金額を計画的にしていればリスクは取らずに済みます。

 

自己破産を防ぐためのカードローンの借り方は

 

カードローンで自己破産にならないための利用の仕方を最後に自己破産経験者がお伝えします。これを念頭においておけば自己破産することなく完済することができるでしょう。間違った使い方をすれば自己破産も他人事ではありません。自己破産に至ることなく完済するために次の事を忘れないようにしましょう。

 

  1. 毎月の返済額は生活費を圧迫しない程度の金額かどうか
  2. 借り入れる金額は本当に必要な金額だけを借りる
  3. 1社だけを使うようにする
  4. 2社以上から借りたら1社に借り入れをまとめる
  5. 年利18%以下の金利かどうかを確認して借りる
  6. 給料が入ったら真っ先に返済を済ませる
  7. 延滞癖をつけないこと1回も延滞なく返済する
  8. 完済するまで安定した仕事に就く事

 

F.P松井健司

自己破産をしなくてはいけない状況になる原因は無計画な借り入れと、返済にあてるお金を別の用途に使ってしまう事で追加の借り入れを繰り返す事が発端となる事が多いので注意しましょう。必要最低限を借りて毎月きちんと返済する意識を持てば自己破産は防げます。

 

おすすめの記事